言葉選びはとても大切!
イジメを受けている子供は、チョットした言葉に敏感に反応します。しかも、悪い方へ考えがちです。そのため、子供のためを思って言ったことが、逆効果になることは少なくありません。
■ 子供に言ってはいけない言葉
①責める言葉
・やめてと言ったのか?
・自分には悪い所はないのか?
②要求する言葉
・イジメをする相手に負けるな
・やられたらやり返せ
③取り合わない言葉
・そんなことぐらいで…
・気のせいじゃないのか?
④疑う言葉
・本当なのか?
・信じられない
自分の子供がイジメを受けているのでは?と感じたり、イジメられていることを親に告白したとき、①~④のような言葉を投げかけると、子供は「分かってもらえない」「相談しても無駄」「弱い自分が悪いのか」「イジメられる自分に責任があるのか」などと考えるようになり、余計に子供を追い詰めることになります。
家の中は、子供にとって安らげる場所でなければ、何かあったときの逃げ場所が無くなってしまうのですが、①~④のような言葉を投げかけられてしまうと、逃げ場所が無くなり、気持ちが追い詰められ、何ひとつ解決には向かいません。
という訳で、子供には逃げ場所を用意しておく必要があります。それが自宅なのです。これは、決して子供を甘やかすという意味ではありません。中学生だけでなく、大人でもガス抜き出来る場所がなければ、ストレスが溜まる一方で物事を解決に向かわせるのが難しくなります。
■ 子供に安心感を与える言葉
①寄り添う言葉
・そのようなことがあって辛かったね
②謝罪の言葉
・気付いて上げられなくてゴメンね
③感謝の言葉
・勇気を出して話してくれてありがとう
④認める言葉
・頑張っているね
⑤ねぎらう言葉
・もう、そんなに頑張らなくていいんだよ
⑥つながる言葉
・一緒に頑張っていこう
無意識でイジメを正当化しているかも?
自分の子供にしっかりしてもらいたがために、発破を掛ける意味で「イジメられる側にも問題がある」「イジメられやすいタイプがいる」「弱い人間はイジメられやすい」などと言う親がいます。
あと、イジメた側とイジメられた側とで話し合いをする際、イジメた側にイジメた理由を聞くということはよくあることです。イジメた理由を聞くと、子供はそれなりの適当な理由を言います。
すると、理由があればイジメても良いという考えにつながりかねません。そのため、敢えてイジメた本人に、イジメた理由は問わない方が良いという考えもあります。
いずれにしましても、イジメはイジメる側の都合で行われるモノですから、イジメられた側には一切原因はありません。
従いまして、イジメを正当化する事につながるようなことをしないよう気をつける必要があります。
スポンサード リンク
イジメは教師次第で増減するのは本当?
中学校生活の中で、イジメは起きる訳ですから、イジメを解決するためには教師は必然的にキーパーソンとなります。
ただ、イジメが増えれば良いと考えている教師はいないとしても、「真剣に対応しない」「軽く考えている」「頼りない」など、親から見て納得できない教師がいるのも事実です。
しかし、教師抜きで対処することは難しいため、教師には協力してもらう必要があります。
イジメと言っても色々ありますので、中には巧妙なイジメなどもあり、イジメが起きていることを教師に訴えても、「気のせい」「被害妄想」と言われて、取り合って貰えないことがあるのも事実です。
しかも、イジメた側に事実確認をしても、曖昧なことを言われてしまうと、うやむやになって解決に至らないこともあります。
そのため、教師にイジメについて真剣に接してもらうためにも、イジメた側に言い逃れをさせないためにも、イジメられた側が行わなければいけないことがあります。
それは、イジメられた証拠を集めることです。「いつ」「どこで」「誰に」「何をされた」ということをノートや手帳に記録として残しておきます。そして、教師に見せて相談する際、必ずコピーを見せるようにして、原本は手元に残しておくことが大切です。教師に渡すと、紛失してしまう可能性がゼロではないからです。あと、不注意で生徒たちの目に触れることにならないように、くれぐれも教師には注意を促しておく必要があります。
その証拠があれば、イジメが確実に解決する訳ではありません。しかし、そのようなことを親が一生懸命していれば、子供は親を信頼し、勇気を与えることが出来るかもしれません。
という訳で、結果を出せなかったとしても、それが無意味なことではないということを親が理解しておくことが大切です。
親子に信頼関係があっても、イジメを告白できない?
親子関係は十人十色で、全く同じスタイルの親子関係はないと言えます。それは、親の教育方針・家族構成・家庭の経済状況など全く同じ家庭はないからです。
ただ、親としては、子供は何でも話してくれるので、もしイジメを受けたら、必ずスグに相談してくれると思い込んでいる親は少なくなりません。
しかし、しっかりした親子関係が築けていても、イジメを親に告白できるとは限らないのです。逆に、親子関係がしっかりしているからこそ、「親に迷惑をかけたくない」「中学生なのだから、自分で解決しなければいけない」などと考えてしまい、イジメられていることを相談できずにいる場合もあります。
そのため、子供が何も言わないので大丈夫と考えるべきではありません。
子供が、イジメられていることを言えずに悩んでいても、普段から注意深く子供を見ていれば、チョットした変化に気付いて、「何かに悩んでいるのではないか?」と、子供の心境を見抜けることがあります。
【子供の気になる兆候】
①よくケガをしてくる。理由を聞いても言わなかったり不自然だったりする。
②髪の毛が不自然に切れていたり、焦げていたりする。
③タバコを押しつけられたような跡がある。
④リストカットの跡がある。
⑤体調不良(頭痛・腹痛・吐き気・めまい等)を訴える。
⑥不眠。
⑦朝、起きられない。
⑧食欲不振。激痩せ。激太り。
⑨おねしょをする。
⑩アトピーが出る。
これだけはありませんが、子供を見ていて、親が見て変だなと思えば、それは当たっていることが多いですから、少なくとも上記の兆候を見逃さないように注意が必要です。
あと、服装の乱れ・持ち物の変化・言動の変化・元気がないなど感情の変化など、色々と兆候はあります。
ただ、その兆候を見逃さなかったとしても、普段からあまり会話がなければ、急に話を聞くことは出来ません。そのため、普段から気軽に話が出来るを作るように、雰囲気作りに気を遣っておくことも大切です。
なお、親に言えない場合、親以外の人(兄弟・親戚・先輩・電話相談など)にお願いするのも悪いことではありません。
いずれにしても、子供はイジメられていることを言わなかったとしても、気付いて欲しいとは思っているものです。そのため、イジメのサインを見逃さないことは非常に大切なことです。
スポンサード リンク