生理不順に関しては、成人と中学生では少し違う!
「生理不順を治したいけど、ピルは副作用が怖いので使いたくない」 このように考えている女性は少なくありません。
そのような場合、まずは病院へ行くのが一番です。
病院で検査をして、足りていないホルモンを調べ、ホルモンの補充をしてバランスを整えます。
しかし、中学生の場合は、少し話しが違ってきます。
生理は、下記の3つで表されています。
B.期間:出血が続く日数
C.量:月経血の量
生理不順は、上記の「周期」の異常で、下記のような症状があります。
② 周期が長すぎるため、滅多に生理にならない。
③ いつも出血しているため、どれが生理なのか分からない。
①~③の原因は、ほとんどが卵巣の働きが不調になっているためと考えられます。
ただ、卵巣は脳からの指令によって働くため、生理不順は脳の不調が原因と言った方が良いのかも知れません。
思春期では、まだ脳と卵巣とを結んでいる連絡網が未熟なため、脳から卵巣へ上手く指令が伝わらないことがあります。
思春期の生理不順は、それが原因であることが多いのです。 そのため、成長と共に自然に回復することが期待できます。
生理が止まった!原因で多いのは?
B.出産後
C.授乳中
A~Cの場合であれば、生理がなくても自然な状態と言えます。
しかし、A~C以外の場合は、下記のような原因が考えられ、異常な状態ということになります。
② 卵巣を支配している脳の中枢が悪い
生理は、非常にデリケートなホルモンの働きによって起こるものですから、誰にでも起きやすいものなのです。
特に中学生ぐらいであれば、脳から卵巣への連携が未熟なため、ちょっとしたことでも生理が止まることがあります。
例えば、強いストレスを受けたり、過激なダイエットなどです。
ちなみに、生理がないことを「無月経」と言いますが、ダイエットによる無月経を「体重減少性無月経」と言います。
無理なダイエットをすると、脳は強いストレスを感じて、本来の働きを乱してしまいます。
脳の中には、食欲を司る摂食中枢と、性機能を司る性中枢があるのですが、その2つは近くにあるので、性中枢は摂食中枢の影響を受けやすいのです。
あと、ダイエットで食事の量が極端に減ると、ホルモンの原料になるコレステロールが不足してしまう場合もあります。
ダイエットによって無月経になったということで、ダイエットをやめて体重を元に戻しても、月経は元に戻りにくいという特徴がありますので、ダイエットの方法はよく考えて行わなければなりません。
日本産婦人科学会によると、月経が3ヶ月以上停止した場合を無月経としています。
もし、無月経になった場合、治療は早いほど治りやすいので、無月経の状態で放っておくようなことはしてはいけません。
無月経は、3ヶ月以上放置してはいけないのですが、半年以上放置してしまうと、元の自然な月経にまで回復する可能性は、非常に低くなります。
そのため、できるだけ早く産婦人科で診てもらう必要があります。
ちなみに、無月経のとき、乳房から乳汁が出る病気があります。
これは、乳汁を出すプロラクチンと呼ばれるホルモンが異常に増えたときに起こります。
そのような状態になる原因は、薬の副作用である場合が多いのですが、脳腫瘍が原因である場合もあります。
そのため、乳首を押したときに、おっぱいが出る場合は、必ず産婦人科で診てもらうべきです。
なお、初経(初めての月経)が15歳になっても起こらない場合、性器の奇形や処女膜の閉鎖である可能性が高いため、そのような場合も、産婦人科で診てもらった方が良いでしょう。