生理痛で病院へ行くべきか?
生理痛がヒドイ場合、病院に行くべきか迷う人は大勢います。
病院に行かなければいけないということは、治療が必要ということです。
その判断は、下記の月経困難症スコアで行うことが出来ます。
生理痛がひどくて、病院に行った方が良いと判断するのは、月経困難症スコア(①と②)の合計が3点以上の場合です。
① 月経痛の程度(仕事・学校・家事)
・0点:なし
・1点:若干の支障あり
・2点:横になって休息
・3点:1日以上寝込む
② 鎮静剤使用(直近の月経時)
・0点:なし
・1点:1日使用
・2点:2日使用
・3点:3日以上使用
生理痛が起きる原因はコレ!
生理痛は、女性ホルモンの量や、月経の量が増えることによって起きます。
一般的に、初経から2~3年ぐらい経つと、卵巣から排卵が起きて、女性ホルモンの量が増えてきます。
そして、子宮の内膜の細胞が溶けるのですが、それが月経血です。
子宮の内膜が溶けるとき、子宮の収縮を強めるプロスタグランディン(ホルモン)が分泌されます。
そのプロスタグランディンは、痛みを強く感じさせる作用があります。
そのため、そのプロスタグランディン(プロスタグランジン)が多く分泌されるほど、生理痛の痛みが強くなるという訳です。
つまり、月経の量が多いほど、生理痛もヒドクなるということです。
ちなみに、生理痛の程度は個人差が大きく、生活に支障をきたすほどの人もいれば、全く生理痛がない人もいます。
生理痛が全くない人は、ホルモンのバランスが良い状態にあると言えます。
強い生理痛を放っておくと大変な事になる?!
生理痛が多少ひどくても、大抵は病院に行くほどではないのですが、強い生理痛の場合は子宮や卵巣に病気がある可能性があります。
例えば、子宮内膜症なども、強い生理痛を伴います。
子宮内膜症の特徴的な自覚症状は生理痛ですから、あまりにも生理痛がヒドイようであれば、すぐに病院へ行くべきです。
子宮内膜症は、少しでも早く治療を始めなければ、不妊症や卵巣ガンになる可能性があります。
ちなみに、子宮内膜症の場合、生理痛の痛みは下腹痛だけではありません。
腰痛や排便痛なども、よく起こります。
子宮内膜症は、放っておくと徐々に悪化していくのですが、女性ホルモンが原因の病気ですから、女性ホルモンが減少する更年期までは悪化し続けることになります。
そのため、進行性の生理痛を放っておくようなことはしてはいけません。
なお、強い生理痛の場合、子宮内膜症以外に、子宮筋腫・子宮腺筋症などを発症している可能性もあります。
生理痛を和らげる方法
生理痛を完璧に無くすのは難しいのですが、少しでも緩和させる方法はあります。
例えば、上記で説明した生理痛の原因であるプロスタグランディンは、脂肪が原料です。
そのため、脂肪分をあまり摂らなければ、プロスタグランディンの分泌を減らすことが出来ます。
従いまして、プロスタグランディンを分泌させないためにも、普段から脂肪分の多い食事は控えるようにした方が良いといえます。
なお、プロスタグランディンは、体が冷えていると出やすいとされています。
そのため、冷え性の女性は気をつける必要があります。
血液の循環を良くして冷えを解消するためには、足先や骨盤周辺を温めるのが効果的ですから、靴下の重ね履きなどは有効な方法です。
他には、充分な睡眠や軽い運動も、生理痛を和らげることにつながります。
あと、ストレスを溜め込むのもよくありません。
ストレスを完全に無くすことは難しいですが、少しでもリラックスする時間を作るようにして、ストレスが溜まらないように工夫することが大切です。